セブントゥーファイブ株式会社ドローンを使ったミリ波信号伝送実験

セブントゥーファイブ株式会社様(https://seventofive.co.jp)では、同社製ドローンに、フジクラの60GHzミリ波無線通信モジュールを搭載し飛行させ、地上に設置されたもう一つの同通信モジュールとの高速データ通信を行い、転送速度の測定と電波指向性の検証を実施していただきました。
60GHz帯の電波は、既存のドローンで活用されている周波数より高く、ドローンで撮影された画像や高画質映像などの大容量データを、高速で送信できるといった利点があります。また、直進性が強いため、電波干渉の低減やそれによる情報送信範囲の限定など、セキュリティ面からも活用が期待されています。本実験では当社モジュールの通信カバレッジや、ドローンに搭載したカメラからのリアルタイム映像を地上へ伝送可能なことが確認できました。

ドローンでミリ波無線通信技術を利用するメリット

  • 映像伝送におけるタイムラグが軽減されるため、撮影現場の状況が瞬時に把握できる。

  • 電波の直進性が強く、特定の範囲内のみで通信が可能なため、情報セキュリティが向上し、同時に外部からの電波干渉も低減できる。

  • LTEなど公共の通信キャリア電波が入らない場所でも通信可能なため、場所を選ばず使用できる。

災害情報収集用ドローンへのミリ波無線通信の応用

災害発生時には、現地の状況を迅速かつリアルタイムで、しかも安全に把握することが非常に重要です。そこで被災情報収集のために、人の代わりにドローンを速やかに現場に送り込むことが期待されています。しかし、ドローンで情報を収集し、関係機関に確実に提供するうえでは、被災地での通信回線の混雑やインフラ損壊による電波障害といったリスクが懸念されます。ミリ波無線通信機能を搭載したドローンが実現されれば、安全かつ迅速に被災地の情報を入手し、得られた情報に基づいた救済措置や被害拡大の抑制対策を講じることができます。

ドローンに搭載された当社60GHzミリ波無線通信装置
図1:ドローンに搭載された当社60GHzミリ波無線通信装置
当社60GHzミリ波無線通信装置を搭載したドローンの飛行通信実験の様子
図2:当社60GHzミリ波無線通信装置を搭載した
ドローンの飛行通信実験の様子
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