ポリテクニカ・デ・マドリード大学(UPM)情報処理通信センター列車内でのミリ波信号伝送実験

ポリテクニカ・デ・マドリード大学(略称:UPM、スペイン)情報処理通信センターのJosé Ignacio Alonso Montes教授のグループは、フジクラの60GHzミリ波無線通信モジュールを用いて、Velaro E-series型車両(シーメンス製)の列車内でミリ波信号の伝送測定実験を実施しました。
さらに、市販のシミュレーションツールを使用して、同測定の精度を評価しました。同実験結果とシミュレーション結果は一致し、鉄道客車内での60GHzミリ波信号の伝搬は、シミュレーションによりモデル化できることが確認できました。
同教授の研究グループは、地上-列車間通信や、列車間の仮想連結(Virtual Coupling)技術に60GHzを応用することを目指して、さらなる検討を進めています。

列車内でのミリ波信号伝搬実験

測定実験は、60GHzミリ波無線通信モジュールの位置を変えながら、さまざまな状況で実施されました。
写真1は測定模様の一例です。

測定の様子
写真1:測定の様子

シミュレーション

Remcom Inc.製のシミュレーションツール""Wireless InSite""により、現実に近い列車内モデルの再現と、 同モデルでのミリ波伝搬をシミュレートできました。

列車のシミュレーションモデル(外部)
図1:列車のシミュレーションモデル(外部)
列車のシミュレーションモデル(内部)
図2:列車のシミュレーションモデル(内部)
シミュレーションされた伝搬経路
図3:シミュレーションされた伝搬経路

*本内容は、スペイン科学・イノベーション省およびスペイン国家研究機構によるCOMMETプロジェクト
(TEC2017-87061-C3-1-R)による成果の一部です。

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