60GHzミリ波無線通信モジュール

フジクラの
世界トップクラス
「60GHzミリ波無線通信モジュール」

より遠く、より速く、より広く
500m  /   2Gbps  /  ±45°


ミリ波無線技術で情報通信の高度化に貢献します

製品紹介

60GHzミリ波無線通信モジュール

フジクラは、60GHz帯で高速無線通信を実現させる「高利得フェーズドアレイアンテナ」を用いた装置組込み型で小型の60GHzミリ波無線通信モジュールをご提供しています。無線プロトコル処理(ベースバンド)機能とアンテナ含むRF回路機能を一体化したコンパクトな設計です。

ミリ波の周波数帯は配線による伝送損失が大きく、無線通信モジュールの特性を最大限引き出すためには、 RF-ICとアンテナを最短距離で配線する必要があります。基板には低損失材料を選定し、 RF-ICとアンテナをモジュール化することで高効率な通信を実現しています。

60GHzミリ波無線通信モジュール・ブロック図
図1-1: ブロック図
60GHzミリ波無線通信モジュール・外観
Size(mm):60(W)x110(H)x13.4(D)
図1-2: 外観

本モジュールはIEEE802.11ad標準に基づいており、「高い送信出力パワー」「柔軟なチャネル帯域幅」「高次変調サポート」等の特長があります。主要な仕様は以下の通りです。

表1: モジュールのスペック比較

フジクラ A社 B社
RF周波数 57-71 GHz 57-64 GHz 57-64 GHz
チャネル帯域幅 0.55 / 1.1 / 2.2 GHz 2.2 GHz 2.2 GHz
変調方式 BPSK to 64QAM BPSK to 16QAM BPSK to 16QAM
データ速度 ~4620 Mbps  ~ 4620 Mbps  ~ 4620 Mbps
総送信出力 (P1dB) 21 dBm 10 dBm 14 dBm
アンテナ利得(beam angle)  22 dBi (boresight)
>19 dBi (+/- 45 deg)
N.A. N.A.

2020年1月 当社調べ

製品の特長

特長1:長距離大容量伝送

低損失LCP材料と高出力RF-ICでミリ波帯通信における世界トップレベルの500m@2Gbpsを達成

特長2:広いカバレッジ

独自設計による16素子フェーズドアレイアンテナで「広角±45度」の自動ビーム方向調整が可能に

特長3:広帯域

57~71GHzの周波数帯域をフルカバーする広帯域アンテナを実現

特長4:多接続

高い無線制御技術でアクセスポイント1台と顧客構内装置30台(最大)の自動接続通信を可能に

製品を支える技術:その1

RF-ICのパフォーマンスを最適化する設計で高出力を実現

 低損失なLCP基板材料を採用し、さらに高出力RF-ICのパフォーマンスを最適化する配線パターン設計により世界トップレベルの長距離伝送を達成しました。

グラフ:PI(ポリイミド)とLCPにおけるMSLの損失の比較
図2: PI(ポリイミド)とLCPにおけるMSLの損失の比較
  • 図2はマイクロストリップ線路における損失を表しています
  • ミリ波帯通信では、誘電体損失が支配的であり、可能な限り低損失の誘電体材料を選択する必要があります
  • 低損失であることに加えて低コスト材料としてのLCPの優位性に着目しました

表2: 各種高周波材料の比較

LTCC LCP 石英 PTFE PI
εr 5.9-9.1 2.91 3.8 2.1 3.5
tanδ 4.0 x 10-3 3.5 x 10-3 0.8 x 10-3 0.5 x 10-3 1.0 x 10-2
CTE [ppm/℃] 6 0-40 0.4-0.5 40 20
加工性
表面性 粗い 粗い 滑らか 滑らか 粗い
ワークサイズ

© 2020 Fujikura Ltd.

図:PI(ポリイミド)とLCPにおけるMSLの損失の比較
図3: RFモジュールの構成
  • ミリ波帯通信は伝送損失が大きく、低損失材料で最短配線長でRF-ICとアンテナを接続する必要があります
  • そのため基板上に配線パターンとして構成したアンテナとRF-ICを組み合わせた一体型のモジュール構造を採用しています
製品を支える技術:その2

高周波帯域でのパフォーマンスを最大化するアンテナ設計技術

フジクラの独自アンテナ設計と電磁界解析技術により開発された「16素子フェーズドアレイアンテナ」は、「広角±45度」の安定した自動ビームフォーミングと長距離伝送を同時に達成し、且つ、57~71GHzの広帯域をフルカバーしています。

ビームフォーミング特性
図4: ビームフォーミング特性
アンテナ帯域
図5: アンテナ帯域

16QAM 64QAM (Demo video)

2Gbps@500m (Demo video)

Beam forming (Demo video)

製品の用途

無線通信モジュールとして適用が可能

 通信ネットワークにおける「バックホール向け機器」 や「アクセスポイント(AP)」、「顧客構内装置(CPE)」、「V2X向け機器」等への無線通信モジュールとして適用が可能です。


図6: 製品適用イメージ
通信網における課題

通信の高速大容量化は社会の重要課題

動画配信やVR/ARを活用したゲーム等の各種アプリケーションが社会に広く普及してきています。これに伴って通信の高速大容量化が求められていますが、4Gで使用しているSub6GHzの周波数帯では帯域が狭く実現できません。そのためモバイルネットワークは4Gから5Gに移行しつつあります。5Gの特徴である超高速(10Gbps)・超低遅延(<1ms)・同時多接続(100万台/km2)の実現のため、広帯域の確保が可能な28GHz・38GHz・47GHz・60GHzなどのミリ波帯通信の活用したインフラ整備が各国で進められています。

フジクラの課題解決力

高速大容量通信に貢献する
フジクラのミリ波技術

私達フジクラは通信インフラの構築に貢献し続けることを使命とし、技術変革に対応した製品を提供し続けてきています。電線から光ケーブル、さらには無線通信に至るまで、135 年の歴史のなかで培ってきた技術から「フェーズドアレイアンテナ設計技術」「 FPC 製造技術」「電磁界解析技術」を駆使してミリ波デバイスを開発しています。RF-ICと組み合わせたRFモジュールや、さらにBB-ICと一体化した通信モジュールを開発し、世界トップクラスの通信スピード( >2Gbps)と長距離伝送(>500m)を同時に実現しています。
またバンドパスフィルターなどシリカガラスを基材とする超低損失デバイスの開発も進めており、70GHz以上のさらに高い周波数帯を駆使するための技術も開発しています。

ミリ波通信の潜在力

ギガビットクラスの高速通信を
実現するミリ波通信

大容量のデータを一度に素早く送受信するためには、通信速度の向上が欠かせません。通信速度向上のための手段の一つとして、広い周波数帯域の利用が挙げられます。現在使用されている周波数帯域は、極超短波、センチメートル波といわれる帯域ですが、これらの帯域は様々な用途で分割して使用されているため、広い帯域幅を確保することが出来ません。
例えば、Wi-Fi で使用される 2.4GHz や 5GHz の帯域では僅か 0.5GHz 以下の帯域幅にとどまっています(下図①参照)。一方、ミリ波では未だ割り当てられているサービスが少ないため、広い帯域幅が確保できます。60GHz帯域では、日本で 9GHz、米国で 14GHzの帯域幅の確保が可能です(下図②参照)。この広い帯域幅によって通信速度は桁違いに上がり、ギガビットクラスの高速通信が可能になります。


図7: 無線通信に用いられる周波数帯

 ホワイトペーパー


5Gミリ波インフラ市場に参入

28GHz帯フェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール

フジクラは、3GPPバンドn257(28GHz帯)、n258(26GHz帯)、およびn261(27GHz帯)で動作する5Gミリ波通信用のフェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(Phased Array Antenna Module、以下PAAM)を製品化します。

フジクラのPAAMは自社開発したRF-ICを搭載しており、以下の特徴があります。

  • 両偏波同時送受信
  • True-time-delay方式の移相器による高精度かつ高分解能なビーム方向制御
  • トレードオフの関係にある雑音指数と線形性を柔軟に設定可能
  • 実装する際のキャリブレーションが不要

2020年度第4四半期から順次サンプル提供を開始し、2021年度下半期に量産開始予定です。

フジクラPAAMのブロックダイヤグラム
図8: フジクラPAAMのブロックダイヤグラム
PAAMの基板構成概念図
図9: PAAMの基板構成概念図

関連プレスリリース

>> 最高水準の性能を実現したフェーズド・アレイ・アンテナ・モジュールで5Gミリ波インフラ市場に参入 (2020年10月23日)

>> フジクラ、IBMから5Gで用いられるミリ波RF-IC技術のライセンスを受け、次世代のミリ波RF-ICを開発推進 (2019年8月7日)


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